・・・天の川で引き裂かれた織姫と彦星は、7月7日の晴れた夜にしか会えない。そんなロマンティックな恋はハケン(派遣社員)には無縁の話。すさんだオンナは星空に何を願う?・・・・
派遣社員の達の井戸端会議の形式をとったこの連載。毎回なかなか面白い。
「ハケンは見た!」のタイトルはテレビの「家政婦は見た」のパロディなのだが、そう言えば、家政婦も
派遣社員もどこか似たような境遇にあるな。家事しながらその家庭の人じゃない家政婦。会社の仕事しながらその会社の人じゃない派遣社員。近くにいてどこか冷めた目で観察していて、内部の秘密を何となく知ってしまう、特殊な立場にいる。
今回のハケン井戸端会議は、派遣の女子社員と、エリートの男性正社員の恋愛のお話。
第一話。、商社の派遣の子がバンコク支店に勤める社員の男超遠距離恋愛の末結婚に至るが、結婚式の直前男に現地妻がいたことがバレてしまう。それでも結婚式をあげるが、バレエを長年習っていた新婦が、披露宴の時「今の私を表現します」といって悲しみの舞を踊って、会場が大騒ぎになったというお話。
第二話。銀行の総務で派遣社員をしている女の子が社長秘書の若い男と恋愛関係になり、男はブラックカードでジャンジャン彼女にブランド品を貢いでくれるが、その後男の住む高級マンションでクローゼットの中から「ゲイ専用」の下着を大量に発見。男は実は社長の男愛人だったというお話。それでも彼女は毎週のお買いものが魅力で男と別れられない。
第三話。石油販売会社で受付嬢の派遣をしている子が、三股四股かけて男性社員と付き合い。子供を孕んでしまった時、それぞれから慰謝料および手術をせしめて退社してしまったお話。
(これ全部ほんとの話だったら面白いんだが・・ほんとでなくても一流企業の社内ではこんなネタがゾクゾク転がってるのかも知れないですね)
☆派遣と言えば「新書deカルチャー」のコラム欄に面白そうな本の紹介が載っている。
ちくま新書「若者はなぜ正社員になれないのか」
著者は大学卒業後2年間日雇いバイトの仕事をしていたが、一念奮起正社員をめざして就職活動で悪戦苦闘したその記録だそうだ。
最初気持は大きく大企業の正社員なんかをみんなめざすんですがね・・・結局ハローワークとか求人情報誌のお世話になることになるんだよ。派遣社員に落ち着いたりして・・・。